上新井くろかわクリニック 黒河圭介

上新井くろかわクリニック院長 黒河圭介のブログ

母に捧げるバラード

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母ちゃんがまた倒れた。

 

母は、20歳で広大の教育学部を卒業してから広島の本川小学校の教員となり、わしと妹を育ててくれた。 

晩年まで元気でいたが、さすが80歳を過ぎてからいろんな病気になり4年前心臓の大動脈弁狭窄症の手術を受け、2018-12-06から1日間の記事一覧 - 上新井くろかわクリニック 黒河圭介 (hatenadiary.jp)

つい半年前は小腸壊死で緊急開腹手術を受けた。奇跡の90歳! - 上新井くろかわクリニック 黒河圭介 (hatenadiary.jp)

 

10日ほど前また妹から連絡があり、母ちゃんが便所で転んで動けんくなり、救急車で運ばれ大腿骨頸部骨折で手術を受けることになったと。 大腿骨頸部骨折は、骨粗しょう症の老人の終着駅であり、認知症があったり全身状態が悪いと手術できずそのまま寝たきりになってしまって天国に行ってしまうケースがよくある。

 

4年前の心臓の手術の時も半年前の開腹手術の時もこれでお別れじゃと葬式のことを考えていた。 もう今度こそほんまに駄目かも知らんと覚悟を決めておったが、昭和一けたのたくましい母は、またまた驚異の復活を遂げ、術後2日目から今日はベッドに座った、今日は30秒立った、今日は車いすで病棟を動いた、とラインで様子を知らせてくる。 大体が91歳で何事もなくラインでしっかりした文章を送ってくること自体すごい。 まったくぼけておらんで、文章もしっかりしとる。

 

母の病状のこともこれまでは心配じゃったが、最近はマジで『逆縁』(つまり息子が母より先に死ぬこと)が心配になってきた。 若いうちに故郷を捨てろくな親孝行はしてこんかったわしであるが、それだけは絶対にしてはならん親不孝じゃと肝に銘じとる。

 

母の術後写真、大腿骨置換術ではなく自前の骨を残して再接合をしていただいたようである。