上新井くろかわクリニック 黒河圭介

上新井くろかわクリニック院長 黒河圭介のブログ

TAVI ?? 足袋???

母が、大動脈弁狭窄症で心臓の手術を受けることになった。 え~~ 87歳にもなって心臓の手術なんてありえないと最初は反対したが、よく聞いてみるとTAVI というだという。 TAVI ?? 足袋??? 
 
VITAVIとはTranscatheter Aortic Valve Implantationの略語で、「 経カテーテル大動脈弁植え込み術」
 
恥ずかしながらこのTAVIという手術に関してよく知らなんだが、専門医の友人に聞いてみたり、調べてみたりすると結構素晴らしい手術のようで、近年は高齢者にも積極的に行われれているらしい。
 
大動脈弁狭窄症は、高齢者にはよく見られる心臓の出口にある大動脈というところの弁が硬くなったり狭くなったりする疾患で、だんだんと息苦しくなったり、時には冠動脈が詰まって頓死する可能性もある病気なのである。
 
従来は、心臓を開いて人工心肺をまわして一時的に心臓を止めて弁を取り換える手術しか方法がなかった。高齢者でなくとも心臓をいったん止めて手術をするというのはかなりのリスクを伴い、非常に危険で、たとえうまくいったとしてもその後元気になれる可能性は低い。 昔麻酔科医をしてたわしの常識ではそのように思ってた。 しかし、今は開心術も比較的に安全に行われるようで、天皇陛下もバイパスの手術を受けられてお元気で過ごされている。
 
TAVIは、さらに侵襲が少なく、ようするに大腿部の血管から管を突っ込んで、心臓のところまで行き、そこでパラシュートを開いてあたかも傘をぱ~っと広げるように新しい大動脈弁を置いてくるという方法らしい。 麻酔は全身麻酔だが、基本はカテーテル治療なので、体への侵襲は非常に少ない。

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母も、最初は尻ごんでいたが、担当医の先生を交えて何回か説明を受けるにつれ、その気になったみたいで、この度手術の決断をした。
 
なんとまあ、医療の進歩はほんまにすごいもんだわ・・

頑張れ!  か~ちゃん はよ、元気になってな・・・

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