通院される患者さんにしっかりとしたコロナ感染予防をするとともに、心理的な圧迫を抱かせることのないようにと考えて診療をしている。
もちろんわしは家内作のマスクをしたうえで診療に当たっているが、初めての患者さんが診察室に入ってこられた時には、一瞬だけマスクを外して笑顔を見せて診療を開始している。
マスクは、聴覚障がい者のわしのとっては敵なのである。 わしは手話はできんが、難聴者は相手の唇と表情とで話す内容を理解している。TVの会見場で見る手話通訳の人は、多くの人たちの中でもマスクはせずに顔をさらしている。
まったくコロナのせいで、外出が制限されている以上に人々のコミュニケーションはズタズタになっているのである。
本日診療終了後、当院の受付を透明なビニールで覆ったのである。 本当はこんなことしたくなかったのだが、もう仕方ない。
医療とは『手当て』であり、文字通り手を当てて診療するってのが本道なのだ。 触れると感染する、マスクで覆って表情が見えない。 本当に医者としてはつらい日々の診療なのである。
患者さん方には今少し我慢していただいて、コロナ終息の折には、しっかりと表情を見せて、手を当てて心のこもった診療をしたいと思っている。