上新井くろかわクリニック 黒河圭介

上新井くろかわクリニック院長 黒河圭介のブログ

追悼 北別府学投手

 

 広島のエースとして球団最多213勝を挙げ、カープで初めて名球会投手となった北別府学(きたべっぷ・まなぶ)さんが16日午後0時33分、広島市内の病院で死去した。65歳だった。

 

北別府さん あなたは昭和50年広島東洋カープ初優勝のシーズンオフのドラフト会議で広島東洋カープから1位指名をうけて 広島に来ちゃったの~

 

宮崎の都城農業という聞いたことのない高校からのドラフト指名で当時高校2年生じゃったわしは『えらい いなげな名前の投手を指名したもんじゃの~』と思っとった。

 

聞けば都城農への往復40キロの道のりを、雨の日も風の日もペダルをこいで通学していたという。自宅に戻った北別府は制服から私服に着替えると、すぐに牛の世話を始めた。「うちにいる限りは僕の仕事ですから」。家業を手伝いながら野球に打ち込む純朴な姿に胸を打たれた。  

 

プロ入りしてからの北別府は勝負度胸に優れていた。ピンチになればなるほど、精密機械と呼ばれた投球術がさえ渡る。球速は決して速くないが、右打者の懐を突くシュートは一級品だった。自転車通学で培った足腰の強さ、そして農家を営みながら野球を続けさせてくれた両親への感謝。片田舎で育った生き様、魂が白球に乗り移っていた。

 

北別府さん 広島に来てくれて カープで活躍してくれてありがとう。

 

広島出身者の同世代の者として 厚く感謝します。

 

津田が死んでも北別府が死んでもわしは死ぬまで、カープを応援しとるよ。

 

北別府 広島に来てくれてホンマにありがとう。 

 

今夜の西武戦の床田は在りし日の北別府が乗り移ったかのような完封じゃった。