上新井くろかわクリニック 黒河圭介

上新井くろかわクリニック院長 黒河圭介のブログ

静かな生活

父は今年二月で 六十五
顔のシワはふえて ゆくばかり
仕事に追われ
このごろやっと ゆとりが出来た
父の湯飲み茶碗は 欠けている
それにお茶を入れて 飲んでいる
湯飲みに写る
自分の顔を じっと見ている
人生が二度あれば
この人生が二度あれば

母は今年九月で 六十四
子供だけの為に 年とった
母の細い手
つけもの石を 持ち上げている
そんな母を見てると 人生が
だれの為にあるのか わからない
子供を育て
家族の為に 年老いた母
人生が二度あれば
この人生が二度あれば

父と母がこたつで お茶を飲み
若い頃の事を 話し合う
想い出してる
夢見るように 夢見るように
人生が二度あれば
この人生が二度あれば
人生が二度あれば
この人生が二度あれば
この人生が

 
こんなにたくさんいた子供たちがみんな出て行ってしまった。 上から3人まではそれぞれ結婚してそれぞれの伴侶と共に幸せに(か どうかしらんが・・・)独立して住み、4番目の息子は名古屋に赴任、末の子も今北海道の農園で働いているという便り。

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子供たちが小さかった頃にはどこに行くのもみんな連れて行かねばならず、なんてうっとうしいなんて思ったもんだが、いなくなってみるとやっぱり寂しい。 今は家内と はな(犬)と3人(2人と1匹)静かに暮らしている。 時々子供たちがそれぞれの夫、妻を連れて帰ってくる。子作り、子育てが終わってもまだ生きている生物ってのは人間だけなんだそうだ。子供たちがそれぞれ巣立っていく姿を見るのはとてもうれしい反面 寂しい。
 
この年になっていつも思うのだが、近ごろ死んだ父ちゃんや年老いた母ちゃんの気持ちがよくわかる。 父ちゃんはもう17年も前に死んじまって語ることはできんが、まだ元気なカーちゃんには、ずっと一緒にいてあげられんでごめんと言葉をかけてあげたい。